8月12日(7)グローバルコモン3
ビッフェながくてを出て、すぐに目に付いたグローバル・トラム停留所。グローバル・トラムは、グローバル・ループの上をゆっくりと走る3両編成のバッテリー駆動の乗り物だ。
陽も傾いて来て、長久手会場に夕暮れを告げる。もう今日はたっぷりと歩いたな、と実感する。疲れた足が、我々にトラムに乗ることを勧めるので、ここは素直に従った。すでにトラム到着待ちで10人位が並んでいる。停留所のスタッフにお金を払ってチケットを購入し、列に並ぶ。しばらくするとトラムが到着。
さぁ乗り込んでいざ出発、実にゆっくりとグローバル・ループを進む。早足の人に追い抜かれながら。前を見ると、車両の前に係員が先導するように歩いている。
「トラムが通りま~す!」
前を歩く人に大きく声をかけ、注意を呼びかけながら、露払いをしている。まるで大名行列のようだ。
移動区間は北エントランス~グローバル・コモン3まで、途中グローバル・コモン1で下車も可能だ。コモン1の手前で、後ろに座っているガイドの人が、「ここで降りる方はいらっしゃいますか?」とマイク・アナウンスで確認する。斗樹はグローバル・コモン2のアメリカ館が目的だったので、コモン1で途中下車しようと手をあげた。
「斗樹、このまま降りないで、コモン3まで行こうよ」
「え、どうして?」
「折角乗ったのだから、急ぐこともないしさ。」
「うん。でも、またここまで戻るのが大変そうだ。」
「だいじょうぶだよ、すぐさ。」
足も疲れているし、斗樹を説得。ここは降りずにそのまま3まで向かう。しかしコモン1のトラム停留所を過ぎると、コモン3までは結構距離があることが分かった。(斗樹の言う通り、戻るのは大変かもしれないなぁ。)そんな想いを乗せながら、グローバル・トラムはゴトゴトと、デッキの上をノンビリ走る。右手に「こいの池」が見える。そして「大地の塔」「長久手日本館」も。西ゲートにつながるショッピング・モールで賑わう西エントランスが目に入り、いよいよ降りるコモン3の停留所が近づいた。ドイツ館の並ぶ人の数に目を見張る。これは凄い。
トラムを降りると、ギリシャ館の前。夕方とはいえ まだまだ人の数は多い。折角だからグローバル・コモン3のパビリオンをいくつか見てみようと斗樹に提案する。コモン3は、南欧から西欧にかけての国が集まるコモンだ。人気のパビリオンが多いので、混んでいる所が多い。比較的に空いているパビリオンを物色するため、コモン3の中庭に足を進める。どこも賑わっている。
まずは目に入った正面の「トルコ館」。比較的空いていて並んではいない。ここから入ろう。入ると中には幾何学的モチーフによる空間演出がされている。不思議な空間だ。暗めの照明が、神秘性を高めている。自分が持っていたトルコのイメージとちょっと違う、その違和感が面白かった。
続いては、「ブルガリア館」。パビリオンの壁面に描かれたバラが美しい。ここの特徴はなんと言っても、ブルガリアヨーグルト。館内のパネルや映像よりも、売店の賑わいが凄い。興味はあるが、とても買う為に待つ気にはなれない人の列だ。
さて次は「スペイン館」、ここは並ぶ事になる。20分待ち程度。特徴的なパビリオンの外壁は、六角形の陶器が組重ねて出来ている。この外壁に並んで、前に進んでいくと、やがて外壁を内側から見ることとなる。陶器の穴から 外を歩く人の流れに目をやる。
やがて館内にはいる。印象的なのが、さすがに地中海食材の王国、市場よろしく色々な食材が目を引いた。そしてサッカーをはじめとするスポーツの紹介。無敵艦隊だ。面白かったのが、ドン・キホーテの部屋。ある意味で彼はスペインの顔なのだなと、感じた。
時間も遅くなり、疲れも出てきた。もう少し廻りたいところだが、そろそろコモン3は、今日はこの辺りにして、コモン2へと向かおう。空はすっかりと夜空に変わったが、会場はまだイルミネーションも鮮やかだ。遠くに見えるパビリオンのライトアップが美しい。眺めながら、グローバル・ループを歩いてコモン2までトコトコと戻る。
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