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2005年12月16日 (金)

無人島に持って行く一枚は「危機」(イエス)

もし、無人島にCD一枚持って行くとしたら、何を選びますか?

そもそもこの設問で、CD一枚を持って行くとしたら・・・て電気が無ければ聴けないじゃん、という根本的問題はさておいて。(これから無人島に行こうとする人にCDを持って行く余裕なんて無いのだから)
・・・という常識論から離れて。

私は昔からこの命題に答える一枚は決まっていた。それは イエスの「危機(Close To The Edge)だ。中学の時に、3曲しか収録されていないLPレコードの、ジャケットに魅了されてつい買ってしまった。当時はLP1枚のレコード代と1ヶ月のお小遣いが、ほぼ同額なので本人にとってはシビアな選択なのである。それなので多分当時は、このジャケットを手に、全く知らないバンドの訳も分からないレコードを買うか買わないか、20~30分は悩んだと思われる。それくらいの選択だったと思う。

そしてその選択は成功した。家に帰ってきて早速針を落として聴いた。かすかな鳥の声が徐々に大きくなっていく。そして壮大なロック協奏曲の始まりだった。4つの楽曲に分けられた構成は、起承転結のよう。ドラマチックな展開であっという間の18分だった。凄い衝撃と感動を受けたのを覚えている。もちろんB面の「同志」や「シベリアン・カートル」も素敵だったが、A面の「危機」が全てだった。中ジャケットのイラストを見ながら、時には部屋を暗くして瞑想するように聴き込んだ。

 技術的な変拍子やメロトロンや楽器の事は、当時は良く理解できなかったし、興味もあまり無かった。感性だけで聴いていた。
 最初の命題に戻る。なぜ何回も飽きずに聴けるか、それが考え抜かれた構成と演奏技術、自己主張する各楽器パートの変拍子による融合、まさにコラボレーションだ。

 今でも時々聴くが、新しい発見が出てくる。本当に凄い曲だと思う。70年代に一世を風靡したイエスは、その後も分裂・解散・再結成等、メンバー交代が繰り広げられて、活動を続けている。
 このアルバム「危機」が出た後、ドラマー、ビル・ブラッフォードが抜けてしまった。そして「海洋地形学の物語」がリリース。全体に安定感とクリアー感が出て、「危機」のような緊張感・高揚感が薄れてしまい、徐々にイエスへの気持ちは離れてしまった。(それでもアルバムは買い続けたが・・・)

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危機 イエス

1. 危機
Ⅰ 着実な変革 Ⅱ 全体保持 Ⅲ 盛哀 Ⅳ 人の四季 
2. 同志
Ⅰ 人生の絆 Ⅱ 失墜 Ⅲ 牧師と教師 Ⅳ 黙示 
3. シベリアン・カートゥル 
(1972/9/13)

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