« 迷走する暫定税率は自分の都合ばかり? | トップページ | 気を遣うより頭を使わなくちゃ。 »

2008年4月 2日 (水)

器にあった良い話を聞いていたい。「阿弥陀堂だより」

最先端医療の世界で疲弊した女医である妻は心を病み、作家で芽のでない夫は妻を連れて都会を離れ、生まれ育った田舎へ帰る。
何気ない毎日、平凡な繰り返し。そこに日本の美しい風景があり、詩情がある。
阿弥陀堂に暮らすおうめ婆さんの言葉は、聞く人にさりげなく、しかし心にしっかりと残る。それを書きとめ、村の広報誌に「阿弥陀堂だより」としてコラムを載せる娘は、難病のため声を出せない。

「・・・阿弥陀堂にはテレビもラジオも新聞もありませんが、たまに登ってくる人たちから村の話は聞いています。それで十分です。耳に余ることを聞いても余計な心配が増えるだけですから、器に合った分の、それもなるたけいい話を聞いていたいのです。・・・」
(本文より)

移りゆく四季の中で、おうめ婆さんの言葉は美しくたくましく心に響いてきます。
読後、気持ちの良い爽快感がありました。

「阿弥陀堂だより」 南木佳士著 7点 ★★★☆

|

« 迷走する暫定税率は自分の都合ばかり? | トップページ | 気を遣うより頭を使わなくちゃ。 »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 器にあった良い話を聞いていたい。「阿弥陀堂だより」:

« 迷走する暫定税率は自分の都合ばかり? | トップページ | 気を遣うより頭を使わなくちゃ。 »