« 分かっちゃいるけど止められない・・のが人間というもの。「ブラックサイト」 | トップページ | ♪来ったぞ、来たぞ、イオンモール~ »

2008年4月14日 (月)

初めての自分の言葉〝これは私のための本だ〟「善きひとのためのソナタ」

アカデミー賞外国語映画賞を受賞したこの作品は、シアターで見ることが出来なかった。休日の午後、DVDで観たのだが、「善き人」とは誰なのか、話が進むうちに分かってきた。
 反体制思想として疑われた作家ドライマンを監視する、国家保安員HGWXX7ことヴィースラー大尉。彼は、この監視・盗聴には上役大臣の個人的(不謹慎な)思惑のためと知り、ドライマンとその恋人クリスタをかばう報告をするようになり。

・・・しかし事は判明し、クリスタは死亡、そして虚偽報告のヴィースラー大尉も地下の閑職へと幽閉される。時代は流れ、ベルリンの壁は崩壊し・・・。

 ことの真相を知った作家ドライマンは、ある本を出版する。そしてその本の扉にあるメッセージが!そしてそれを本屋で見かけたHGWXX7ことヴィースラー大尉は、本屋の店員にこう告げる。この本は私のための本だ」この一言の重さに感銘を受ける。

・・・・
東ドイツの暗黒の社会主義時代からベルリンの壁の崩壊へと、時代の変遷で多くの自殺者を生んだことへの悲しみと事実を淡々と映像は語りかける。国家保安員の「国への忠誠心」を上回った「ヒューマニズム」こそ美しい。
 かつては敏腕で颯爽としていたヴィースラー大尉が、みすぼらしく、家々のポスティングをする老いた姿は印象的だ。しかし誇りを失うことのないエンディングの笑みは、まさに最後に彼が見せた悔いない良心によるものだと思う。

映画は重いものだったが、その分、考えること、心に残ったものも重かった。

「善き人のためのソナタ」 8点 ★★★★

8cd7fd2c30aa2f91040d90fc46721151

|

« 分かっちゃいるけど止められない・・のが人間というもの。「ブラックサイト」 | トップページ | ♪来ったぞ、来たぞ、イオンモール~ »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 初めての自分の言葉〝これは私のための本だ〟「善きひとのためのソナタ」:

« 分かっちゃいるけど止められない・・のが人間というもの。「ブラックサイト」 | トップページ | ♪来ったぞ、来たぞ、イオンモール~ »