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2008年9月 3日 (水)

むき出しの闘争心、痛々しいまでの純愛の中で。「GO」

第123回直木賞受賞作。
「在日朝鮮人」から「在日韓国人」へと国籍を変え、民族学校から日本の高校へと入学した杉原。
常に向かってくる相手は倒す相手として、むき出しの闘争心を見せる。諸刃の刃のように自らの心も斬りつけながら。それが日本人に対しての自分の向かいあい方であるかのように。
そんな杉原の前に現れた不思議な少女、桜井。
あくまでも自分のペースで生きてゆく桜井にいつのまにか惹かれていく杉原。
彼の前には「在日」という壁が常にある。学校でも友人でも恋愛でも。
それを取り払うために、ボクシングで力を得、本を読んで知識を得た。
しかし力と知識で振り払えば振り払うほど「差別」は彼の前に大きく存在していく。
それに向かって冷静なはずの杉原が、盲目的な疾走感で突き進んでいく。

元ボクサーの彼の父親が言う。
「俺は朝鮮人でも、日本人でもない、ただの根無し草だ」
彼らは、そう、日本で、この日本に生まれた。
我々と同じように。

いずれ我々の棲む世界が「在日」とか「国籍」とかの隔たりのない世界へと昇華していくことを願うばかりだ。
青すぎる青春小説だけど、痛々しいばかりの敏感な心の襞に触れる思いだ。面白い。

映画化されたが映画は観ていない。逆にこの人の著者で、「フライ、ダディ、フライ」は映画しか観ていない。余談だけど。

「GO」 金城一紀著 7点 ★★★☆

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