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2008年10月14日 (火)

鎌倉の四季を感じ、家族の絆を想う。「海街diary 2 真昼の月」

海街diary 2 真昼の月」は吉田秋生さん著によるコミックで、文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した「海街diary 1 蝉時雨のやむ頃」の続編。

お話は 鎌倉で暮らす3姉妹、幸、佳乃、千佳が、あるきっかけで異母妹のすずと出逢い、一緒に生活することになる。四季豊かな鎌倉 極楽寺の街で、彼女たちの色々な人との繋がり家族の絆を味わい深く描いている漫画の枠を超えた秀作。

今回は「花底蛇」、「二人静」、「桜の花の満開の下」、「真昼の月」の4篇。
いずれも季節を感じるタイトルで、この辺りから吉田さんの瑞々しい感性を感じる。花底蛇は〝かていのじゃ〟と読むそうで、美しいものの下に恐ろしいものが潜んでいるという中国の故事だそうだ(本作9頁)。

花底蛇」「二人静」そして「桜の花の満開の下」は、末子〝すず〟からの視点のお話。最後の「真夏の月」は長姉〝幸〟の視点のお話です。
最後の「真夏の月」は映画のような構成で、親と子、姉と妹、男と女の心情を、真夏の月と梅の実とにかぶせながら繊細に描き、話に深みを持たせている。
何度も読みたくなるような佳作だ。

月刊Flowersに不定期で連載しているそうだが、こういう作品はじっくりと仕上げて欲しいな、そんな感じです。吉田秋生さんは、歴史に残る漫画家だと思う。

「海街diary 2 真昼の月」 9点 ★★★★☆

07210014

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» 読書メモ『海街diary2 真昼の月』 [自由の森学園図書館の本棚]
吉田秋生『海街diary2 真昼の月』読みました。『海街diary』は傑作だなぁ。★5つだ。まぁいつか感想を詳しく書こうと思うけど、すごく身近な日常を描いているのに、面白いです。マンガでそういう「日常」を上手く描ききるのは並大抵のことではないよなぁ・・・ SFより普通の「日常」を描くほうがよほど難しい。普通にやると陳腐になってしまうし、かといって過剰にやればギャグマンガになるか、変にシュールな感じになってしまう。そこらへんをうまく乗り切っている気がします。 面白すぎる。『バナナフィッシュ...... [続きを読む]

受信: 2008年11月 2日 (日) 21時42分

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