〝錦秋の奥只見湖遊覧と清津峡〟紅葉を楽しみました!
10月25日(土)読売旅行の日帰りバスツアーで清津峡と奥只見の紅葉を見てきました。
朝、8時40分に本庄駅武蔵野銀行前に集合、家人とともにバスの到着を待つ。
天気は今にも降り出しそうなどんよりとした曇り空、昨日までの雨雲を引きずっているかのよう。
今回の日帰りバス旅行は新潟県。埼玉から群馬を通過して新潟へ、高速自動車道をひた走る。
ツアーの参加者は20人ちょっと、60歳前後のおばさまが中心といったところ。横と後ろの席に6名のおばさまグループが座るが、おばさまたちはずっと賑やかにおばさまトーク炸裂しっぱなし、そしてお互いの食べ物・お菓子を分け合い飛び交う。
我々はといえば、家人と黙っておばさまトークをBGMに外の景色をぼんやり眺めて・・・。
高速から見る群馬の山並みはまだ色つき始めた位だが、関越トンネルを抜けると新潟越後の国、徐々に山並みも色鮮やかになってくる。冬はスキー客でにぎわう塩沢石打インターを降り、バスは一路、山へと登っていく。
バスは清津峡の手前、おもやドライブインで停車、そこからマイクロバスに乗り換えて清津峡に到着。
色鮮やかに染まった紅葉に囲まれた、山間の宿場町という風情。
街並みを通り過ぎると、清流が見えてきた。上信越高原国立公園に選定された清津峡は、日本三大渓谷のひとつ。(後2つは黒部渓谷と上杉峡)
以前は切り立った岸壁を通っていった遊歩道は、事故があって危険のため一時立ち入り閉鎖になったそうだが、是非みたい、見て貰いたいという声で、全長750mの歩道トンネルをつくり、4ヶ所の見晴所からは雄大な渓谷美を見られるようになったそうだ。
長~いトンネル内には飽きられないように清津峡の四季をパネルやビデオで紹介していたり、イルミネーションされてたりしてる。
清津川上流の激しい流れで浸食され、川の両側は「柱状節理」と呼ばれる柱状の岩が露わになって、豪壮な景観美を見せてくれる。岸壁に張り付くような緑が紅葉し、下に流れる清津川の清流とのコントラストがすばらしい。見晴所の手すりに並んで多くの観光客がその迫り来る迫力に見入っている。
鑑賞見晴所一番奥の4ヶ所目、トンネルの終点に「パノラマステーション」がある。V字に切り立った渓谷美が目に飛び込んでくる。実際ここまで歩いてくるのは、20分くらい?ちょっと上り坂なんでゆっくりあるいて30分、高齢の人にはちょっときついかも。無料の望遠鏡も置いてあります。もちろん歩き疲れた人のためのベンチ椅子も。
清津峡をあとに、マイクロバスで再びおもやドライブインまで戻り、そこで昼食をとる。バスの中で添乗員が昼食と出発時間の案内をする。
「・・・ご飯はおかわり1杯200円になりますので・・うんにゃら・・・」
そこでおばさまたちがブツブツ言い出す。
「おかわりは200円だってさ」
「そうそうお米美味しいものねぇ」
「でもさぁ今時おかわりは無料(ただ)ねぇ」
「ほんと、バイキングだったらいくらでも食べられるし」
「ちょっと200円って高くない?」
「高い~高い~」
添乗員の説明もそっちのけでおばさまトークがバスの中溢れる。
でもさ。
あんたっちおかわりする気?そんなに食べられるの?なんだかんだ言って結局は〝お腹いっぱい~〟とか言ってさ、それこそいらぬ心配じゃん・・。
おばさまたちは、清津峡の売店で買ったお菓子をまたまた回し くちゃくちゃ食べながら、爆裂中。
お昼は和食膳、さくらますのハーブ煮をメインに地の山菜が並ぶ、こういうのが美味しいと思う歳になったと感慨。
ちなみに、おばさまたちがおかわりしたかどうかは不明(早々に食べ終わって席を立ったので・・)
食事を終えてバスは次の奥只見へと向かう。
再び関越自動車道、塩沢石打インターまで戻り、小出インターで降りる。
そこからシルバーラインと呼ばれるつづら折りの山道とトンネルが続く。もともと奥只見ダムの建設のために造られた道だそうで、岩肌露わなトンネル内も狭く、バスの行き交えない場所もあり、停まって譲り合うことしきり。いくつものトンネルを過ぎる度に山並みの紅葉はその鮮やかさを増していく。
いよいよ奥只見ダムへと到着。すばらしい紅葉がパノラマのように360度に広がる。多くの観光バスと観光客の乗用車が並ぶのも頷ける。ここ奥只見は新潟県魚沼市(コシヒカリのお米で有名)にあり、越後三山只見国定公園内にある。
どんよりとした重い雲だったのが残念だったけど、紅葉のタイミングはまさに今がピークといった感じ。
ここから奥只見湖を遊覧船で。奥只見湖はダムの建設で出来た日本一の貯水を誇る人工湖。かつては36世帯があった集落も今は水の下。300人乗りの大型遊覧船「ファンタジア号」の乗り込む。今が旬の紅葉に彩られた、2000m級の山々に囲まれた湖に、船は出帆、とても美しい景色が右に左にと次々にあらわれる。
ただ。
寒い。出帆時は多くの人が一番上の船上デッキで風景を楽しむも、一人また一人と下の船室へ。いつのまにか人もぽつりぽつりと。
ふと気づくとわが家人もいない・・。ちゃっかり一人で下に暖を取りに行ったらしい(一言くらい言えよ~)
そんな家人なんかを無視して風景を楽しむこと40分。船は銀山平乗船場へと到着。意地を張って?のデッキ鑑賞ですっかり身も冷え込んだ身体を早々にバスに乗り込んで温める。
銀山平から再びシルバーラインを通ってインターへと戻る。
おばさまたちはまた銀山平でお菓子を買い込んだらしく食べ回し始めた。イカの匂いがきつい。バス独特の匂いとイカの匂いが混ざった時、なぜか子供の頃のバス酔いを思い浮かんでしまう。しかも山の中のくねくねした道だし。
シルバーラインも終わりにさしかかった頃、一人のおばさまが仲間に問いかける。
「シルバーラインってなぜそう呼ぶのかしら?」
「不思議よね~、シルバーって名前。」
「きっとお年寄りが多く通りからよ」(シルバー=老人)
「そうか、老人の道ってこと?」
おいおい。
今、出発した場所、もう忘れたの?
銀山平、〝銀〟山平だよ、〝銀〟!!
だれか一人位気付よ。こういうことってありません?、もう教えて上げたいくらい。でもおばさまたちの中では「老人通り」で決着したらしく、話題は次へと移っていった。
もう間近でこのトークが出発時から炸裂しているせいか、家人とは一切バスの中の会話無し。
日もすっかり暮れかかった頃、バスはインターから高速へ、一路埼玉へと向かうのだった。さすがのおばさまたちも疲れたせいか、喋りっぱなし食べっぱなしのその口を産卵の鮭のようにぱっくり開けて眠りはじめていた。
「錦秋の奥只見湖遊覧と清津峡」(読売旅行)8,980円でした。
ただおばさまたちがぼやいていた、
「旅行費は安いんだけどさぁ、お土産とか食べ物買ったりするのが旅行費以上にかかってね~」
そりゃ、あんたちが悪い。
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