架空帝都を舞台に繰り広げられるヒーロー伝説~K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝
1949年。
第二次世界大戦を回避できた、もう一つのパラレルワールド〝帝都日本〟が舞台。オープニングでその架空世界を空中から見下ろしていく。華族制度による貧富の差が生み出した格差社会が、美しいほどに眼下に広がっていく情景は圧巻、その世界に引き込まれていく。
サーカスの曲芸師 遠藤平吉(金城武)が怪人二十面相の罠に陥れられ、二十面相として逮捕されてしまう。人生を狂わされた彼は帰る場所も失ってしまった。彼が望むのは、二十面相を捕まえ自分の無実を証明し、サーカスへ帰ること。そのために平吉の選んだ道は・・。
名探偵 明智小五郎(仲村トオル)、財閥の令嬢 羽柴葉子(松たか子)はもちろん、脇を固める國村隼、高島礼子も良い味出してた。丁寧に描かれた昭和ノスタルジーな風景をバックに、繰り広げられるスピーディーな展開が心地よく、観る前の予想を心地よく裏切られ、最後まで一気に観ることが出来た。
金城武の身のこなしやアクションも目を見張るけど、松たか子のお姫様ぶりも良い感じ。適役ですねぇコメディアンヌぶりも発揮。奇妙な飛行艇を操って「子女の嗜み」と笑顔で答えたり、「見て見ぬふりは悪と同じ!」という言葉も印象的。
最後の結末まで息を呑んだり、笑ったり、子供から大人まで楽しむことの出来る素敵なエンターテイメントだと思う。
K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝 8点 ★★★★
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