春は花、夏不如帰、秋は月、冬雪さえて すずしかりける「禅 ZEN」
越前の名刹 永平寺。雪深い寺は長い歴史を持つ。
曹洞宗の開祖であり禅の教えを説いた鎌倉時代の僧、道元禅師の生涯を中村勘太郎が清冽な姿で演じた歴史ドラマだ。
道元は宋(中国)での修行の旅の末、天童山へと辿り着きそこで悟りを開く。帰朝後、彼の教えに従う弟子達が、一人また一人と。幾多の苦難と叡山の排斥を受けながら、越前の山奥に寺を建立する。永平寺に至るまでの道程が興味深い。
美しい映像、四季の豊かな自然をバックに淡々と語られる道元の物語。中村勘太郎の演技がとにかく素晴らしく観ていて惹き込まれていく。最初は難解な映画かなと構えて観始めたが、自分はすんなりと入っていけた。ただ日本史知識、仏教用語が耳からだと理解しにくい部分も多い。
道元禅師は教える。禅とは、悟りを開くためにするのではない。今、あるがままに共に生きること。それを座って瞑想し、自然体で諸々の事象を受け止めるため。
「春は花、夏不如帰、秋は月、冬雪さえて涼しかりける」
良い映画だと思う。難しい言葉は「何を言いたいか」感性で受け止めるしかないが。ただ悟りを開くシーンのチープなCGが本作の厳かさを台無しにしてしまった。それが残念。
「禅 ZEN」 8点 ★★★★
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