美しいイタリアに響くサラの歌声は暖かく哀しい。「アマルフィ 女神の報酬」
クリスマスの近いローマに、まだ幼い娘と二人で訪れた矢上紗江子(天海祐希)は、その娘を誘拐されてしまう。ちょうど着任したばかりの外交官・黒田(織田裕二)は、事件に巻き込まれ、「父親」を装い、伊語を話せない紗江子の代わりに犯人との交渉を行う。
犯人に翻弄され進展しない捜査と共に、黒田は外務大臣のレセプション準備も慌ただしく進んでいく。犯人の目的はいったい何か。犯人の写らない監視カメラの謎、犯人の指定する観光客の賑わう観光スポット、いくつもの謎に、黒田はある共通点を見出していく。
フジテレビ開局50周年で製作された全編イタリアロケ&出演者もとっても豪華なサスペンスドラマ。クールで口数の少ない切れ者・黒田と、娘をさらわれ動揺と失墜の母・紗江子の演技が光る。特に紗江子役の天海祐希は、女としての弱さと母としての強さを見事に演じた。
「無駄使いは外交官の特権だから」と言い切ったところも小気味よかった。「予算を使いきんなきゃ」外務大臣を豪華に迎える準備の外務省の内幕も皮肉が効いてる。気になったのは2回ほどあったぶつ切り映像・・。あれはどうも。最後は続編を匂わすような終わり方でした。
ギリシャ神話のヘラクレスが、世界で最も美しい場所に愛する妖精アマルフィの亡骸を埋めてつくった、と言われる町アマルフィー。その女神アマルフィーは、この一連の悲しい事件で誰も命を落とさせることをさせなかった。
「女神の報酬」。それは「愛」で誰も死ななかったことなのかもしれない。
「アマルフィ 女神の報酬」 7点★★★☆
最後に、この映画を印象深く彩ってくれたサラ・ブライトマンの歌声に酔いしれてください。この曲があってこの映画があったと言っても言い過ぎではない。もしかして女神の報酬ってサラの出演料?
すみません・・最後に余計なことを・・。
Sarah Brightman - Live from Las Vegas - Time To Say Goodbye
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