予測できない展開は異色のミステリーの傑作「悪夢のエレベーター」
呼び起こされる声に目覚めた小川順(斉藤工)は、頭の痛みを感じながら周りを見ると・・。そこはエレベーターの中だった。そこには自分以外には3人いた。見るからにやっちゃんスタイルの男、ジョギングスタイルの男に、女子高生。エレベーターの故障で閉じ込められ、携帯も電池切れで外に連絡が出来ない。
なぜ自分がここにいるのか。急いで妻の出産に行かなければならない。焦る気持ちの中で、でもどうしようもない状況。『なぜこの4人がこんな運命になったのか。』その謎が、4人の中でいつしか人には言えないことが互いに語られ始めていくと、意外な事実が判明していく。そして意外な事件へと。
木下半太さんの人気小説「悪夢シリーズ」を映画化したサスペンス・コメディーだそうですが、原作しりませんでした。①エレベーターの中でのやりとり、そしてその後、②密室エレベーター事件がなぜ起こったか、最後は③エレベーター事件がさらなる事件の大どんでん返しの連続!の三部構成です。
エレベーター密室の4人、空き巣狙い、自殺願望の女子高生、中年超能力者、そして浮気男。そこで語られる回想があとで活きてきます、怖いほどに。最後の最後にあるキーワードによる暗示で、観る者に最悪のケースを想像させながら終わる。ブラックコメディー、そしてミステリー。最後はホラー。
あまり期待しないで観たけど、いやぁ面白い!傑作です。密室の4人はそれぞれの好演が光ってました。内野聖陽が人生を野球のペナントレースに例えて、自分は消化試合の中にあるのか、まだ優勝争いにいるのか、自問する所もまた良かったです。少女役の佐津川愛美さん怖いわぁ。管理人役の大堀こういちくんキモイわぁ。
「悪夢のエレベーター」 8点★★★★
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