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2010年4月18日 (日)

妻の後を追った象狂象を偲ぶ『きのうの思い出に別れをつげるんだもの』(ザ・ディランⅡ)

西岡恭蔵は、1999年の4月にこの世を去った。

自殺だった。ショックだった。

17 彼の妻はKUROという名の作詞家だった。西岡恭蔵と作品からも支えてた。しかし彼女は乳癌を患った。46歳という短い生涯だった。彼は妻の三回忌を行い、そのまま役目を終えたかのように、妻の後を追ってその命を自ら絶った。50歳だった。自ら死を選んだ彼の死には色々な意見や想いが寄せられた。
もう10年も経つんだね。

08 1970年頃、大阪に「ディラン」という音楽喫茶があったそうだ。
フォークという言葉が、反戦というメッセージを持っていた時代。西岡恭蔵は、大塚まさじ、永井洋とともに音楽活動を行っていた。「ザ・ディラン」という名前は、その活動の場としていた喫茶店の名前からとった。その後、西岡恭蔵はバンドを離れ、大塚と永井のデュオになった。
そして名前は「ザ・ディランⅡ」へと変わる。

15387460 あったか味のある西岡から、クセのある大塚のヴォーカルに代わって、バンドはブルース・ロック調に代わり、「東のはっぴぃえんど、西のザ・ディランⅡ」とまで言われるようになったそうだ。その彼らの残した音源は少ないが、楽曲はいずれも渋くいぶし銀のよう。

とくにプカプカは、多くのミュージシャンに愛され、数多くのカヴァーを生んだ。
そしてこの唄の詞はとっても味わいがある。下のyoutube映像は西岡恭蔵と大塚まさじのデュオだけど、かみしめて聴くと二人の唄のあったか味も心にしっとりと伝わってきます。
プカプカの最後にこう締めくくられます。

あんたとあたいの 死ねるときわかるまで・・

(上の写真は荒川信氏の写真を転用させていただきました)

プカプカ (象狂象 作詞・曲)

俺のあん娘はたばこが好きで
いつも プカプカプカ
身体に悪いから止めなって言っても
いつも プカプカプカ

遠い空から 降ってくるっていう
幸せってやつが あたいにわかるまで
あたいたばこ止めないわ 
プカプカプカプカプカ

俺のあん娘はスウィングが好きで
いつもドゥビドゥビドゥ
下手くそな歌は止めなって言っても
いつも ドゥビドゥビドゥ

あんたが あたいの どうでもいい歌を
涙流して わかってくれるまで
あたい歌は止めないわ
ドゥドゥビドゥビドゥビドゥ

俺のあん娘は おとこが好きで
いつも fu fu fu
俺のことなんか ほったらかして
いつも fu fu fu

あんたが あたいの 寝た男たちと
夜が 明けるまで お酒飲めるまで
あたい おとこ 止めないわ fu fu fu

俺のあん娘は占いが好きで
トランプ スタスタスタ
よしなっていうのに おいらを占う
おいら あした死ぬそうな

あたいの 占いがピタリと当たるまで
あんたと あたいの死ねるときがわかるまで
あたい占い止めないわ
トランプスタスタスタ

きのうの思い出に別れをつげるんだもの

51yv8epn0jl__sl500_aa300__2 1. 君の窓から   
2. 子供達の朝 
3. その時
4. 君をおもいうかべ
5. 男らしいってわかるかい
6. プカプカ(みなみの不演不唱(ぶるうす))
7. さみしがりや
8. 君はきままに
9. うそつきあくま
10. サーカスにはピエロが

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