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2010年8月14日 (土)

東京ディズニーリゾートで疑似入社体験?「ミッキーマウスの憂鬱」

今まさに大混雑の頂点にあると思われる、東京ディズニーリゾート。儲かりすぎてウハウハでんなぁ・・なんて野暮なことを考えちゃぁいけません。夢と魔法の王国ですから、そんな庶民的なことを言ったらミッキーに叱られます。そんな東京ディズニーリゾートでキャスト(アルバイト社員)として働き始めた青年の3日間のお話です。

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【あらすじ】

 21歳の後藤大輔はフリーター、夢を与える仕事がしたいからと、東京ディズニーランドのキャストに応募した。しかし、ジャングルクルーズのキャストの試験でとちりまくり、最後はメチャクチャになって試験も途中終了。当然不採用なはずが、審査員の一人の社員が彼の笑顔に惹かれ(実は人手不足で)、採用を決定する。

配属先が「ヴィショーブ」という聞き慣れない言葉に、期待に舞い上がる後藤君がたどり着いた職場とは・・・。

華やかに見えるディズニーリゾートの表舞台を支えるのは、とにかく忙しく働きまくるキャスト、それも来客(ゲスト)の目に触れることのない裏方で、鬱憤をためながらも、一つ一つの出来事が彼に仕事というものを教えていく。

当初は「なんだこいつ・・」的なうざい青年・後藤君も最初は「俺が・俺が」みたいな行動が鼻につくが、徐々に周りが見えてくる。そうして「ヴィショーブ」と後藤君はある大きな事件に巻き込まれていく。それはディズニーランド開演以来の大事件だ。それを決して外に漏らしてはならない。限られた時間の中で、一番下っ端の後藤君が解決へと奔走する・・・。

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そんなお話です。とっても面白かった。色々な本で、オリエンタルランド社の社員の働き方、キャストの意識と厳しさを知っていたが、一人の未熟な青年がその世界で繰り広げられる失敗や、「大人の」人間関係・職場関係に戸惑いと不信感すらも持ち始める。

作者はフィクションです、と断っているが、かなりリアリティーがあるので相当取材を続けてきたようだ。特にミッキーの中に入っている人に関わる話はとっても興味深い。そこにはゲストには見せていけない厳しい競争社会が存在する。

では「ミッキーマウスの憂鬱」は「ディズニーランド」の内幕の暴露本なの?ってことになると、そういうレベルではない。ランドという夢と魔法の王国を舞台に繰り広げられる人間関係は現在の日本社会の抱えている雇用形態への問題提起だし、コンピュータ・システムに頼りすぎた経済社会への警鐘ともなっている。そしてサスペンスドラマとしてとても見応えのある作品に仕上がっている。

もし特にこの夏休みは出かけないよーって人、ディズニーランドに行く機会が最近ないなーって人は、この本を読んで後藤君と共に園内を駆け回り、今までと違った視点から、でも夢と魔法の世界を維持する人たちの「夢を与え続けたい」という一途な努力をともに味わってみてはいかが。

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「ミッキーマウスの憂鬱」
松岡圭祐/著 新潮文庫 発売日  :  2008/09/01

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