懐かしのバンド・ストーリー レッド・ツェッペリン(0)
三大ギタリストと言う言葉がある。往年のロックファンなら知っている言葉だ。
エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ。
この三人の名前の順番には意味がある。
まずはヤードバーズの話をしなければならない。1962年にR&Bバンドとして5人でスタートしたヤードバーズは翌年にギターが脱退、そこにヴォーカルのキース・レルフの友人・エリック・クラプトンが加入する。(第二期ヤードバーズ)
クラプトンはバンドをよりR&B色を強くし、ブルースをハイテンポかつ大音量で、しかも1曲30分以上もアドリブで演奏するといった、その後のクリーム(1966~1968に世界的に活躍したクラプトンを擁するスーパーバンド)を彷彿とさせるようなライブを行っていたが、サイケデリックな時代はまだ早く、彼らはヒットに恵まれなかった。
ヒット曲の欲しいバンドとしてはPOPな曲を発表、ヒットはしたがクラプトンの路線とは離れ、同時にPOP指向に嫌気をさしたクラプトンはバンドを離れる。その後釜に来たのが、ジェフ・ベックだ。彼のギタースタイルは当時から自由奔放で、POP指向のバンドにも合わせられる感性と奏法を持ち合わせていた。(第三期ヤードバーズ)
フィードバック奏法など、新しい試みをするベックが活躍する中、バンドの内紛でベースが脱退、そこでベックは友人のジミー・ペイジを新しいベースとして勧誘する。しかしペイジをバンドに誘ったベックも内紛からバンドを去ることになる。ペイジに「俺は辞める」と言葉を遺して。(第四期ヤードバーズ)
バンドを引き継いだペイジは新しいバンドのギタリストとして精力的にライブ活動を行うが、落ち目傾向にあったヤードバーズから一人また一人とメンバーが脱退していく。困ったペイジは、新しいバンドメンバーを探すがなかなか難航する。そんな中、かつてのセッション仲間だったジョン・ポール・ジョーンズと再会、盟友として組むことになる。
また新しいヴォーカルを探していた時に、ちっぽけなバーミンガムのライブハウスで唄っている無名のシンガーを教えてもらう。早速ペイジは聴きにいき、「金儲けがしたいか」と誘い、一緒にバンドを組むことになった。ロバート・プラントとの出逢いだ。プラントは新しいドラマー・ジョン・ボーナムも紹介し、バンドに加入することを勧める。
しかし、執拗に断り続けるジョン・ボーナムに業を煮やしたプラントは、「いいからお前はこのバンドに入るんだ!」と叱責して加入が決まる。第五期 新しいヤードバーズの活動が開始した。彼らは再びツアーを開始する。そしてスカンジナビア・ツアーが終わった時点で、ツアーの途中に彼らは突然ヤードバーズという名前を捨てた。
新しいバンド名は、レッド・ツェッペリン。
伝説はここから始まる。
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