懐かしのバンド・ストーリー レッド・ツェッペリン(1)
レッド・ツェッペリン号誕生。
鉛の飛行船(lead zeppelin)=墜落する飛行船と名付けられたこのバンドはザ・フーのドラマー キース・ムーンの口癖からとったもの、ところが、ツェッペリン飛行船の開発者の子孫から「勝手に名前を使われた」と訴えられた。その子孫は法廷で「金切り声を上げて飛び回る猿どもに、当家の栄誉ある名前を名乗らせるわけにはいかない」と発言したという。
そんないわく付きのレッド・ツェッペリンはわずかな時間でデビュー・アルバムを作成する。ヤードバース時代から培ってきたブルースをベースとする音楽性が発展、ブルース基調のギターリフ、そこにシャウトするヴォーカルが交差するロックというスタイルは発売当時「黒人音楽の遺産を食いつぶすいかさまバンド」とも酷評された。
Led Zeppelin - Dazed and Confused (Supershow 1969)
しかしそんな評論家の酷評も気にならないほど、「乱痴気騒ぎな猿ども」はツアーでは圧倒的人気を呼んだ。続いて1969年に発売されたセカンドアルバムでは、時代の寵児「ビートルズ」の事実上の最後の作品となった「アビーロード」をけ落として、英米とも7週トップになった。ロックの頂点の新旧交代の象徴であり、まさにロックの時代が変わった歴史的瞬間だった。
Whole Lotta Love (Live at Royal Albert Hall 1970)
圧倒的人気を呼んだ彼らの音楽は、ブルースを基調としながらも独特のタメやリズム感を持つバンドであり、またギター・ジミー・ペイジのアコースティック路線、ヴォーカル・ロバート・プラントのケルト音楽指向もあったりと、ロックというジャンルにとどまらない幅広い音楽性も特徴であり、それは3枚目のアルバムでより前面に出てきた。
Immigrant Song / Led Zeppelin / 移民の歌
しかしそれは今までのツェッペリン音楽を求めていたファンの間で賛否両論を呼び、アルバムセールス的にはセカンドアルバムには遠く及ばなかった。しかし彼らは揺るがなかった。そして彼らにとって最大のセールになった不朽の名盤である4枚目のアルバム制作へと入っていく。(不定期に続く)
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