カテゴリー「2010年に観た映画」の56件の記事

2010年9月12日 (日)

人は善人で偽善者でありそして悪人なのだ。「悪人」

336818view008 若い女性保険外交員・佳乃満島ひかり)がある夜、峠の山道で死体となって発見される。当初、その夜会う約束をしていたと思われた裕福な大学生・増尾岡田将生)に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちにもう一人の容疑者・土木作業員、清水祐一妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。

336818view018_2 祐一と出会い系で知り合った佳乃は、祐一を自分より格下の労働者とバカにしていた。その態度に切れた祐一は犯行に及んだのだ。ちょうどその頃、地味な日々の繰り返しに閉塞感を持った光代深津絵里)が、同じように祐一と知り合い、惹かれ始めた祐一に事件を告白される。ショックを受ける光代だが・・。

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336818view003 朝日新聞夕刊に連載され、毎日出版文化賞大佛次郎賞を受賞した吉田修一の犯罪ドラマの映画化。九州を舞台に、博多・佐賀・長崎と、地方都市と過疎化した街の抱えた問題も浮き彫りにしつつ、人間の持つ内面的多様性善・偽善・悪という側面を、痛々しいまでに観る者に問題提起してくる。

336818view012_2 殺人を犯した祐一の動機や生活環境の背景が徐々に描かれていくが、相手に例え非があっても「殺人犯=犯人」という罪は揺るぎない事実である。それが大前提ではあるが、彼を「悪人」と呼ぶ事への違和感は拭えない。それは以前、小池栄子豊川悦司が熱演した「接吻」という映画にも共通するなにかを感じる。

336818view010 彼らは不器用なほどに真摯・真面目なのだ。そのため調子の良い奴らに適当にあしらわれ、どこか我慢した生活を送っている。でも、どこかで自分を変えるチャンスを求めている。それは白馬の王子の登場を待つかのように。彼らのとった行動を、常識からの見方で否定・批判するのは簡単であり、無難な行動だ。

336818view016 それは、祐一の祖母を取り囲み「あんたの孫は人を殺したんだ!」「どう考えるんだ」と激しく罵り詰め寄るマスコミや、お菓子をかじりながらワイドショーでこの事件を観て「恐いわねぇ」「出会い系なんてダメよ」ということと同じなのだから。祖母を言葉で痛めつけるマスコミは善ではなく、偽善なのだ。

336818view030_2 そう、非難でも同情でも理解でもない。自分も彼らと同じである」という自分と向き合う勇気なのではないか。自分も当たり前のように、善人であり、偽善者であり、そして悪人でもあるのだ。人を恨んだことのない人はいない。それを行動したかどうかは、この映画のようにちょっとしたボタンの掛け違えなのだ。

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336818view015 主演の二人の熱演は素晴らしかった。それにも負けないほどに、マスコミにとり囲まれ目もうつろになり、俯せていく祖母(樹木希林)、「あんた大切な人はおるんね?」と増尾に激情込めて詰め寄る佳乃の父(柄本明)の好演はさすがであり、釘付けになる。ただ祖母の詐欺被害のエピソードは必要なのか?

336818view019_2 警察の目を逃れ、灯台でひっそりとかくれる二人にとって、あの数日は、儚くもしかし何物にも代え難い黄金のような日々であったに違いない。それは永く続くことの出来ないと二人とも知ってるからこその刹那的幸せなのだから。
あたかも、尾崎豊の「I love you」の歌詞のように儚くも切なく。

336818view027 警察に取り囲まれ、祐一が「光代のために」とった行動、そしてそれを理解した光代は、互いに手をさしのべるが思いは届かなかった。
不器用なまでにひたむきな祐一と、無愛想だけど温かい祐一を信じる光代、二人の深い愛を知ることの出来る心に残るシーンだった。

重いが心に残る映画だった。今でも雨の中に響くクラクション音が耳に残る。

悪人 8.5点★★★★☆

Akunin

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2010年9月 7日 (火)

やっぱ俺はロック小僧だった。だから言うよ。「BECK」

335785view001 悪グループに目を付けられたりとさえない毎日をただ惰性に送る高校生コユキ佐藤健)は、ある日奇妙な犬が外人たちに苛められてる場面に出くわす。犬を庇うコユキは、奇妙な犬の持ち主の長髪の南竜介水嶋ヒロ)と出会った。偶然の出逢いがコユキの人生を変えた。彼はその手にギターを持った。

335785view002 全くの素人のコユキは必至になって練習を続け、同級生のサク中村蒼)とともに竜介のバンド、BECKに加入する。そこにはヴォーカルの千葉桐谷健太)、ベースの平くん向井理)がいた。彼らはコユキの実力不足を不安に思っていたが、ある日コユキが口ずさむ歌声を聴いて声を失った。その歌声は・・。

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335785view003 約10年にわたって月刊少年マガジンに連載、人気を呼んだ音楽漫画の映画化。かつてロック小僧だった自分はこの漫画は感情移入しやすく買い揃えるくらいに何度も読み返したので話はよく知っていた。実写のBECKは不安でもあったが、ライブシーンは徐々に高揚感で興奮、最後は感動していた。でも・・。

335785view004 敢えて言いたいこと。原作者の意向らしいが、最後まで天性の声を持つコユキの歌声が聞けなかった。これこそがこの原作の最も大切な核であり、逆に特定な歌声をいれることで、原作ファンの持っていたイメージが壊れてしまうのかも。実際、自分も深夜流れていたアニメのコユキの歌声を聴いてショックだった。

335785view006 あれから比べれば、こっちの声なしの方がマシなのかもしれない。でも。これだけの予算をかけて映画化するのなら、そんな魅惑の声を持つ新人をオーディションでもして抜擢しても良かったと思う。そして人前に聴かすだけの楽器の技量のないイケメン俳優を使うくらいなら、そちらも新人発掘をして欲しかった。

335785view005 このBECKの前に立ちはだかり、常にCD販売やフェス出演妨害と邪魔をするのは有名プロデューサーの中村獅童)。BECKに恥をかかされた蘭は、仕返しにと常に彼らの前に立ちはだかる存在だ。資金力と話題性、モデルもどきの見せかけタレントを起用した、使い捨ての音楽で金儲けをする蘭。

100715_beck_main しかし。厳しい言い方をすれば、この映画自体、金に物を言わせて技術のないイケメンを起用して、肝心の歌声をうやむやにしてしまった堤監督は、まさにその映像の中の「蘭」そのものとなってしまっていないのか。とはいえ佐藤くん、中村くん、桐谷くんの熱演は光り、カンニング竹山の演技も高評価したい。

BECK 8点★★★★(えきひいきと自覚済・・(>_<))

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ロックにかけた青春の青々しさ「BECK」(映像あり)

一つ一つの魂が結集、第一幕が閉じる「BECK」34巻(最終巻)

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2010年9月 5日 (日)

初めてのバイオは超迫力の画期的3D体感!「バイオハザード IV アフターライフ」

336357view002 雨の降りしきる東京・渋谷のスクランブル交差点。傘も差さずに立ちつくすズブ濡れの女がいきなり通行人に襲いかかる。最初のウイルス感染者だ。やがて世界はこの恐怖のウィルスが蔓延・支配し、破滅的な地獄絵図となっていく。事件の発端であるアンブレラ社は、ウィルスから逃げるように地下深くに潜った。

336357view003 しかしアリスミラ・ジョヴォヴィッチ)は、私設軍隊に守られたその地下基地を超人的能力で突破し、全滅させる。その後も生き残りの人間を探すため世界中を旅するアリスは、ロサンゼルスの刑務所の屋上で、無数のアンテッドに囲まれ救援を求める生き残りを発見。アリスは彼らとともに脱出を図るが・・。

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336357view004 人気のサバイバル・アクション・シリーズの4作目。過去3作は観ていなかったけど、今回初の3D映像で話題となっていたので、その驚異の3Dを体感したくて初のバイオ体験。冒頭いきなりの雨の映像、立ちつくす女の場面の、雨のリアルな臨場感。(で、この女が中島美嘉って後で知ってまたびっくり)

336357view005 アバターで美しく立体的な3D映像から始まって、ここんとこ3Dはアニメ系の立体感(奥行き感)が中心だっただけに、この自分も雨の中にいるようなリアリティー感、そしてアンブレラ社の地下基地での戦闘シーンの迫力はまさに目の前まで飛んでくるような大迫力の映像、噂に違わぬ映像に釘付け。

336357view007 ホラー映画特有の、アンテッドが不意に飛び出て観客をビックラさせるみたいなシーンがさほど無いことも、自分みたいなホラー苦手な人間には好感。異様ないでたちのアンデットが、巨大な斧を振りかざし襲いかかるシーンでは、こちらにも水がかかると勘違いするほどに水しぶきが鮮烈で印象的。

336357view001 アンブレラ社の地下基地で、アリスとそのクローン軍団VSアンブレラ社軍隊との壮絶な戦いの末に、アリスは驚異的能力を失ってしまった。たしかに超人的肉体を失ったが、彼女はそのかわり人として不屈の精神を手に入れた。初めてのバイオなので話に入れるか不安だったけど、分かりやすくて楽しめた。

336357view006 マトリックス的な映像もあったりして、(きっとマトリックスが世間に出た時代にこういう映像技術があれば、こんな感じになっていたんだろうなぁ)などと思い耽けながら・・。アバターから始まって今までいくつか観てきた3D映像の中では、このバイオⅣが個人的に一番気に入ったかな。3D鑑賞お薦め♪

バイオハザード IV アフターライフ 8点 ★★★★

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2010年8月31日 (火)

オタクな大学生も魔法と恋と楽しまなくちゃ「魔法使いの弟子」

335983view001 かつて善と悪の魔法使いの闘いが行われていた。善なる魔法使い・マーリンには、三人の弟子の魔法使いがいたが、そのうちの一人が悪の魔法使い・モルガナに寝返り、その闘いはさらに熾烈を極めた。そして善の魔法使いの一人・ヴェロニカは自ら犠牲となって悪のモルガナを人形に封印してしまった。

335983view002 時代は現代。マーリンの三弟子の一人・魔法使いバルサザールニコラス・ケイジ)は、1千年もの時を越えて、世界中をまわりその後継者を捜し続けていた。そこで出逢った一人の男。彼は気弱な物理オタクの大学生・デイヴジェイ・バルシェル)だった…。そして悪の魔法使いの一人が復活をしてしまった…。

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335983view003 ご存知、ミッキーマウスの名作、ファンタジアをベースに現代のニューヨークで繰り広げられるディズニーのSFファンタジー。SFアクションを得意とするご存知・ニコラス・ケイジが主役、一千年以上生きた魔法使いを演じている。善の魔法使いも師弟関係だが、実は悪の魔法使いの方も師弟関係がある。

335983view004 なんか心許ない善の魔法使いの弟子・デイヴがとにかく軽くて落ち着きがない。それに輪をかけて悪の弟子の方もチャラ男君でこれまた軽い。ニコラス君もどちらかというと軽い。だから映画もシンプルに楽しくファンタジー世界が楽しめるってとこは、さすがディズニー。良い意味でエンターテイメントは一流。

Deshi 最後まで魔法と恋と青春を楽しく軽くディズニーらしく見せてくれた。ニコラスおじさんも、魔法の伝道師から恋の伝道師になっちゃうしね。ま、細かいこと言わずに楽しみましょ。しかし…。魔法の闘いでカーチェイスはいらないんじゃないかなぁ。しかもエンドロールの後は続編を思わせぶりなシーン。どっかな。

魔法使いの弟子 7点 ★★★☆

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2010年8月29日 (日)

荒唐無稽、奇想天外、神出鬼没、抱腹絶倒「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」

336061view002 イラク戦争末期、ハンニバルことスミス大佐CIA リンチ調査官からある情報を聞く。それは「バグダッドで活動するゲリラが巨額の金と『USドル紙幣の原版』を持って逃亡しようとしている」という内容。スミス大佐は彼の上官を説得し、彼の率いる特殊部隊「Aチーム」でそれを奪還する秘密任務につく。

336061view003 特殊作戦は成功し、多額の偽札とその原版を押さえた途端、何者かに攻撃を受け指令を下した上官は爆死、原版はその混乱の中で持ち去られてしまう。証人不在のまま、彼らは上官殺害と原版横領の罪を負わされ、10年間の懲役で刑務所に。しかし4人は自分たちの無罪をはらすために脱獄。事件の黒幕に迫る。

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336061view001 1980年代に人気を博したテレビドラマ「特攻野郎Aチーム」の映画化。テレビドラマは見ていなかったけど、映画イントロ部分で、Aチームの結成に至る経緯と、一番のこわもてB.Aことバラカス軍曹がなぜ飛行機嫌いなのかという挿話もあって、特攻野郎Aチームを知らない人でもすんなり話に入れる親切設計

336061view005 映画は、とにかく荒唐無稽、奇想天外、神出鬼没な作戦が次から次へとスクリーン一杯に繰り広げられる。ハラハラドキドキのアクションの王道に、戦争アクションだけど、イカれた4人のやりとりに思わず笑ってしまう。なにせ戦車が大空を飛んじゃうんだから、そのバカバカしさは頭が空っぽになるくらい圧巻。

336061view007 リーダーのスミス大佐は葉巻をくわえながら「作戦は奇を以て良しとする」とニヤリ。お調子もののすけこまし・ファイス。メカニック担当の怪力・B.A.。そしてクレージーな天才パイロット・マードック。この4人の個性がすごすぎ。お約束通りの展開なので、安心してスカッとアクションをご賞味あれ!

特攻野郎Aチーム THE MOVIE 7.5点★★★★

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2010年8月13日 (金)

幾多の絆が深い信頼になる時、強い男になる「ヒックとドラゴン」

Sb3_large2 遠い昔の遥か遠い海の果てにあるパーク島。そこではバイキングとドラゴンが戦い続けていた。島に住む少年ヒックは、勇敢な族長の息子でありながら、ひ弱で何をしても失敗ばかり。島を仕切る父もヒックが心配の種。そんなある日の夜、ドラゴンが家畜を襲い、やってきた。村は騒然としドラゴンの火に包まれる。

Sub4_large2 なんとか手柄を立てたいと、ヒックお手製のおんぼろ捕獲機で闇の空を狙うと・・なんと偶然ドラゴンに当たり、その影は森の奥に落ちていった。「僕はドラゴンを倒したんだ」次の日、村人たちに信じてもらうため、ドラゴンが落ちた辺りを探すと、伝説のドラゴン・ナイトフューリーが怪我をして倒れていた・・。

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Sub7_large2 イギリスの作家、クレシッダ・コーウェルによる児童文学「How to Train Your Dragon」を原作にドリームワークスがファンタジーアニメ映画化。ひ弱なヒックが偶然出逢った幻のドラゴン・ナイトフューリー「トゥース」とあり得ない友情を紡ぎ、互いに信頼し合い身体の一部のようになっていくお話。

Dra011_large2 このわずか100分足らずの映像の中に、敵同士の人間とドラゴン、互いに分かり合えない父と子、自分こそはと蹴落とし合う見習い仲間たち、憎み合う心、すれ違う心、受け入れられない心。それらがヒックを中心に絡み合い、大きな事件で一つに集結していくのだ。それぞれの絆の大切さをとても丁寧に描いてくれる。

Dra066_large2 父と子二人きりの家族なのに分かり合えない二人の悩み。これが一方からだけの描写じゃなくてそれぞれの願いと想いを描いている。ひ弱だった息子が父を越えるのは、力でドラゴンを倒す息子になった時ではなく、息子が自分を越えるほどの強い精神力をもつ男になり、信頼できる仲間を持つ男になった時だった。

Dra068_large2 見習い練習生たち一人一人まで個性的でそれでいて重要な役割も持っている。教官役のバイキングも時には厳しく、そして暖かい。捕獲されたドラゴンは練習生の相手にさせられている。これも最後はしっかりと大事な役目を果たすんだ。この映画にはどうでもいい脇キャラなんていない。みんなが欠かせない存在。

Sub6_large2 自分は地元の映画館の関係でやむを得ずの2D鑑賞。それでも空を飛翔するヒックとトゥースの姿を美しいと見とれてしまった。ヒックが恐る恐るトゥースの顔に手を当てる。斧でドラゴンに向かう何倍も勇気のある行為なのだ。ドリームワークス、良い仕事をします。
さぁ次は3Dでトゥースを観るかな。

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9点★★★★☆

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8/13~8/15までお出かけします。その間、いただいたコメントはすぐにお返しできませんが、帰ってきたら必ずお返しします、待っててくださいね。じゃ、いってきます。

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2010年8月 9日 (月)

「シャオドレ」と呼ぶ師弟の絆と優しさに感動「ベストキッド

336292view005 12歳のドレジェイデン・スミス)は、父の死そして母の転勤と、環境が変わり住み慣れたデトロイトの街と気心の知れた親戚や友人達と別れ、中国の北京へと引っ越すことになった。言葉だけではなく、文化も考え方もまったく異なる中国は、初日から、地元の少年達とトラブルを起こし、怪我を負ってしまった。

7542 次の日から、その少年達から毎日のように繰り返されるいじめを受けながら学校に通うことになる。たった一人の家族 母にはその理由も言わずに逃げ回る毎日。そんなある日、ドレは少年達に追い詰められ囲まれてしまった。そこに現れたのはアパートのさえない管理人ハンジャッキーチェン)だった・・。

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336292view002 1985年公開のリメイク版。習う武術は空手からカンフーに変わったけども、転校してきて馴染めない、いじめられっ子が武術の達人に指導を受けて成長していくという大筋のラインは踏襲している。前は高校生だったが、今回は小学生、こまっしゃくれた小学生の坊やを、ウィル・スミスの息子が熱演している。

336292view003 映画の冒頭、柱に刻まれたドレの背比べの跡がこの家族の歴史を端的に語り、そして仲間達との別れで不安な未来を予感させる。小学生がまったく言葉も文化も違う環境で戸惑いそして馴染めずにいる中、彼を支えたのはメイという一人の少女。彼女がバイオリンの試験に向けて努力する姿が彼を励ましていく。

336292view001 中国の大自然の美しい風景と歴史的遺産を舞台に話が進んでいく。ドレが苛められながらも悔しそうな目の演技も素晴らしいし、そんなドレを「シャオドレ」(小さなドレという意味)と可愛がるハンの生き様もとっても泣かせる。普段はうだつのあがらいさえない管理人、ジャッキーもまた見事な演技を魅せた!

7555 メイとの七夕の夜の影絵での出来事、そしてメイの父によって会うことを禁じられたけども、試合前日、ドレのとった行動の健気さもいいね。最後の試合後、いじめっ子達がとった行動もまた心に暖かく残った。馴染めない新しい環境で負けずに前向きに生きていく成長記です。
勇気の一歩を後押しする名作ですね。

ベストキッド 8.5点 ★★★★

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2010年8月 5日 (木)

大人になるために得る勇気と失う世界がある「昆虫物語みつばちハッチ ~勇気のメロディ~」

336087view011 平和に暮らしていたミツバチ女王とその仲間達。王子ハッチも母親に甘えながらも育っていた。そんなある日、スズメバチ大集団にその棲み家は全滅させられてしまった。老ミツバチに連れられ、難を逃れたハッチは、老ミツバチとともに過ごすが、やがて老ミツバチも寿命が。そしてハッチは母親を探す旅に出た。

336087view006 一人旅を続けるハッチは、人間の住む街 セピアタウンに辿り着く。そこにはイモムシのクネクネやニョロリ、乱暴者のカマキリ、姐さん肌のテントウムシと虫仲間も個性的。そしてハッチはひとりぼっちでハーモニカを吹く幼い少女 アミィと出逢う。その音色の虜になったハッチはアミィに近づいていった・・。

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336087view002 1970年から長く放送していた人気テレビアニメ「みなしごハッチ」の現代版。みなしごというタイトルも「みつばち」に変更してました。番組開始当初は小学生だった自分は、あのハッチの弱りまなこに心許なく観ていたのを覚えてます。さすがにこの歳になると当初はまったく見る気も無かったのですが・・。

336087view005 付き合いで観てきました。前半は正直言って寝ないように鑑賞(ごめんなさい)、ところがハッチの一途な想い・仲間を思う勇気が、セピアタウンの虫たちを徐々に変えていく後半から、自分も虫たちと一緒にハッチに巻き込まれていきました(自分もふんころがしと同じか・・)。そして最後のスズメバチとの決戦。

336087view010 TVアニメの時も感じたのは、虫の世界での弱肉強食の描き方、それはこの映画でもしっかりと踏襲しています。悪役は悪役でも自然の摂理として描いていました。これが大切。最後に再会と別れが描かれています。別れの描き方は秀逸。大人になっていくことは「何かを失っていくこと」なんだね、アミィ。

昆虫物語みつばちハッチ
~勇気のメロディ~ 6.5点★★★☆

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2010年8月 2日 (月)

動と静の演技が光るアンジーの冷たい眼差しの奥に潜むもの。「ソルト」

335434view005 過酷な北朝鮮潜入から脱出した縁で結婚したCIAエージェントイヴリン・ソルトアンジェリーナ・ジョリー)は、その夫と共に平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、ロシアからの密告者が「ある情報」をもってCIAに亡命してきた。彼の尋問を担当したソルトにとってその告白は衝撃的なものだった。

335434view004 『大統領暗殺のためにスパイが送り込まれている、そのスパイの名前はソルト』
これは罠よ。夫に会わせて!」
しかし彼女の懇願も叶わず、嫌疑のソルトは拘束の身となる。こうしている間にも大統領の身が危ない。そして夫にも危険が。ソルトは自らの容疑を晴らすべく、CIAから逃亡をはかった。

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335434view007 二重スパイの容疑をかけられ、同僚から追いつめられるCIA秘密工作員をアンジーが熱演する。彼女お得意のアクションが繰り広げながら、この事件の真実が徐々に明らかになっていくサスペンス映画。自らの潔白を証明し、夫に会いたいと願うソルトが、CIAの追っ手から変装を繰り返しつつ逃亡を続ける。

335434view009 いやぁ、面白かった。ありきたりのスパイ映画とか今イチ評判もよくないようけど、自分は素直に楽しめた。緊張感の持続という点でも100分という長さが良い。ソルトの目的、いったい何をしたいのかが、彼女の内なる面を見つめるかのような視線が謎を生んでいく。アクションだけではないアンジーの魅力がいいね。

335434view001 冒頭からリンチを受けたアンジーの痛々しい顔から始まり、CIAからの逃亡では髪を黒く染め、髪型や服装も替えたりとアンジー七変化。それに兎に角展開が早くて、おじさんは状況確認もする間もなく話が進んでく。疾走感からの爽快感が楽しめた。クールな視線で動と静を魅せたアンジーを、も一度観てみたいな。

ソルト 8点 ★★★★

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2010年7月26日 (月)

なぜプレデターは悪党狩りをするのか?「プレデターズ」

336307view005 傭兵ロイスは上空から落下している最中に目を覚ました。なぜ今落下しているのか訳も分からずに必死にパラシュートを開き、なんとか着陸するが、ここがどこなのかも分からぬジャングルの中。そこにはロイスと同様に空から落下してきた者達がいた。彼らは軍人、囚人といったいわく付きの集団だった。

336307view003 彼らのキーワードは「殺人」。その道のプロとも呼べる彼らがなぜこのジャングルに送り込まれたのか分からぬままにジャングルを脱出するために行動を共にさまよい歩く。やがて彼らはジャングルを抜けた時に驚愕の事実を知る。ここは地球ではなかったのだ。そして彼らを監視する冷酷な視線に気づいた時・・。

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Df01179r_large 1987年上映のアーノルド・シュワルツェネッガー主演の『プレデター』から23年、『プレデター2』を経て本作が製作された。姿を隠す凶悪なエイリアン=プレデターと闘うのは、人類代表?の凶悪な戦闘エリート集団。狩りを楽しむかのようなプレデターたちに追い詰められながらも窮鼠猫を噛むよな反撃を見せる。

Df06664rv2_large 未知のエイリアンの、忍者のような姿の見えぬ恐怖と残虐な攻撃にいつ襲われるのか、緊張感がずっと続いていく。先の見えぬ得体の知れぬジャングルというシチュエーションで一層恐怖が増幅されていく。狩る者、狩られる者。その生死を賭けた闘い。ある意味どちらも悪党だけど(苦笑)、目が離せない。

Df09688_large 狩られる人間の一人 日本のヤクザ ハンゾーがひときわ異彩を放つ。最初は拳銃を持っていたが、あるシェルターで日本刀を見つける。彼の戦いの美学は(悪党だけど)かっこよかった。所々でグロいシーンに引き気味にもなるが、ハンゾーの戦いで帳消しだ。しかし彼らの狩りって訓練?遊び?儀式?分からん。

プレデターズ 7点★★★☆

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