小栗上野介忠順(おぐり こうずけのすけ ただまさ)。
幕府の要人であり、まさに幕末の偉人。
幕府側の人物なので、その偉業の割には知られていないが、その存在は大きかった。
「明治政府の近代化政策は、小栗忠順の模倣にすぎない」
(大隈重信 内閣総理大臣)
・・幕末の最強といわれた海軍・陸軍の強化を成功させ、造船所・鉄工所の建設から日本初の外国語学校創設と数々の偉業に対しての発言。
「その策が実行されていたら今頃我々の首はなかったであろう」
(明治維新の軍神 大村益次郎)
・・戊辰戦争時に小栗が箱根での陸海共同の挟撃策を提案したが、慶喜がこの策を採用しなかったと聞いての発言。
「日本海海戦に勝利できたのは製鉄所、造船所を建設した小栗氏のお陰であることが大きい」
(日露戦争の英雄 東郷平八郎)
・・東郷元帥は、その後 隠棲していた小栗の遺族を捜し出し礼を述べた。その後、孫は内務省に勤務することにもなった。
そんな小栗上野介を、作家 司馬遼太郎氏は「明治の父」と呼んだ。その小栗上野介は維新後 隠遁先の倉淵村で静かに農業を営み過ごしていたが、明治政府にその存在を恐れてか罪状もないままに斬首されてしまった。そんな上野介を哀れんでか、いつの頃からか この松井田町木馬瀬には黄金色の福寿草が自生する様になったと言う。
その話には、別の伝説もある。上野介は勘定奉行も務めていたが、彼がこの地に徳川軍資金を埋めたという話。そしてこの地に小判のように咲く福寿草こそ、埋蔵金が世に出られずに悲しんで毎年毎年黄金色の花を咲かせるのだと。上増田温泉 砦乃湯はそんなところでひっそりと その豊かな源泉で地元の人たちを癒しているのだ。
山村の奥まったところにあってなかなか分かりにくい場所にある。たぶん知っている人以外はたどり着けないような。関越自動車道と上信自動車道が重なる藤岡ジャンクションから長野方面に向かって松井田ICで降りて20分ほど。途中、案内らしい看板もなく、山に囲まれた道をしばらく走っていった先にぽつんとその建物が見えてくる。
ここの温泉は源泉掛け流しでやや温め。露天の方は加温しているようだけど、それでもまだ肌寒い季節のせいか湯もぬるいので しっかりと身体を沈める。それでも湯からでると汗が止まらずほっかほかのままだ。ただ、炭酸泉ということだけど、肌に泡がつかないので??家人に訊くとやはり泡がつかないそう。炭酸泉だけど弱いのかな。
上野介は斬首される寸前に、上野介を守る大勢の村人と無理矢理処刑しようとする明治政府の役人が口論となったそうだ。その時に、上野介は「お静かに」と両方をたしなめたとされる。それが 明治の父 まさに維新の偉人 上野介の最後の言葉だと言われる。
波瀾万丈の人生を送った上野介は静かな最後を迎えたかったのかも知れない。享年42歳。
この砦乃湯は、山の中にあるにもかかわらず、沼津港直送の海の幸で造られる海鮮丼が有名。昼食はこれにしよう!と楽しみにしていただけに早速に注文。出てきた海鮮丼は貝類が中心で新鮮な魚介類が盛られている。静岡県東部出身のこのlastsmileくんも納得の美味しさだった。訊くとここの社長が沼津の漁師さんと懇意とか。お薦めの丼!
上増田温泉 砦乃湯
住所:群馬県碓氷郡松井田町上増田2177
電話:027-393-5418
泉質:ナトリウム-炭酸水素塩泉(弱アルカリ性低張性温泉)
男女内湯各1 男女露天各1 サウナもありますが、ここは源泉掛け流し温泉を楽しもう!
http://www.journal.co.jp/higaeri/gunma/3-42.html
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4/17~18は出かけてきますので、その間に戴いたコメントは4/19にお返ししますね!
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